抵抗しないの?

抵抗しないの?


「あれ?」
「・・・っ」
「今日はいつもみたいに抵抗しないの?」
「違・・・っ」
「ねぇ・・・先生?」
耳元に低く囁かれる。
笑いからかいながらも、その声音はのび太の態度の突然の変化をいぶかしんでいる。
(どうしよう、どうしよう・・・)
出木杉は質問しながらものび太を追い上げる手は休めない。
思考に没頭できないのび太は焦っていた。
例え没頭できたとしても焦っている今の状況をすぐには打開できなかっただろう。

出木杉の顔をまともに見れない。
どんどん惹かれてしまっている自分が隠せなくなっている。
(出木杉は僕の生徒だよ・・・まずいよ・・・ってもうコレまずいか)
こうなってしまったのはいつからかー

最初は無理矢理だった。
もちろんその時にはのび太は力一杯抵抗したが、体格といい、体力といい、年下のくせに自分を上回る出木杉になす術もなく屈服させられたのだ。
その後も出木杉は、確実にのび太が逃げられない状況で何度ものび太を犯した。
でも、その間ずっとのび太が心底嫌がっていたわけでは無いということは、自分でも認める。
それは出木杉も分かっているだろう。

出木杉は必ずのび太に逃げ道を残していた。
それは状況では無い。いつも逃げられない状況になっていた。
しかしそれがのび太にとっての逃げ道だった。
いくら嫌なはずの状況で出木杉の愛撫に感じてしまっても、それは「抵抗したけど逃げられなかったからしょうがない」という言い訳になった。
今までのび太は、そんな出木杉の用意した逃げ道に素直に飛び込んでいた。
でも、だんだんとその逃げ道に逃げ込めなくなっている自分がいた。
からかいながら力ずくで無理矢理自分を犯すような真似をしながらも、最中ふと垣間見せる、やるせないような、見ているこちらが苦しくなる、切なげな瞳はどんな意味を持つのか。
果てた後、のび太の意識が現実に戻るまで優しく壊れ物を扱うように抱き締めるその腕は?

強引なくせに、最後の最後で踏み越まないのは、きっと出木杉の優しさで、弱さだろう。
でもそんなのはお互い様だ。
のび太だってすでに囚われていたのだ。
のび太は自分の言葉を密かに緊張して待つ愛しい教え子に瞳を合わせた。

「あの、さ・・・」
「何?」
「あのね・・・」
「だから、何?」
「・・・き」
「何?聴こえない」
「好・・・き・・・だから・・・」
のび太の消え入りそうな告白は、言い終わるか終わらないかのうちに、出木杉の口内に消えて行った。


END



わはは〜い。
や〜出木杉くん若いね!熱いよ!のび太くん最後の最後でちょっとだけ大人の余裕・・・かなあ〜(笑)?
しっかしなんなのこのあっま〜い雰囲気は。おっかしいな〜・・・。どこで間違ったのかしら・・・。
しかも4〜5行で終わらせようと思ったのに、ふくらんじゃったよ。
え〜、これはイラスト先攻、小説後攻でございます。
私はいつも、自分の中でイラストに出ない設定部分まで妄想して描くんですが、最初この下絵を描き始めた段階では、自分萌え設定では“社長×平社員”でした。
それが描いてるうちに“生徒×先生”も捨てがたい・・・と悩み始め、1日悩んで“やはり年下攻めでいこう!”と勢いこんで出来上がったのがコレ。
のび太くんが先生になれるのか、とかいう苦情は受け付けません(^3^)


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