『冷たい指先』


ふぅっと冷たい空気が背中の方から布団に入ってきて、のび太はう〜んと小さく呻いて体を縮めた。続いてもっと冷たいものが背中に触れる。それから逃れようともぞもぞと動くと、ぐいっとそれに抱き寄せられた。
そこで初めてのび太は冷たいものが人間の体だと知る。しかしこんなことをするヤツは一人しか居ない。

「出来杉…お前また“どこでもドア”使っただろ!」
「こんばんは。そんな大きな声出したらご両親が起きちゃうよ」

寝返りをうつと目の前に出来杉の顔があって、のび太は内心ドキッとした。眼鏡をしていないのび太がきちんと見えるくらいだから、お互いの吐息がかかるくらいに近い。
キスされそう
思った途端にチュッとキスをされた。

「なにするんだよ!」
「のび太がして欲しそうだったから」

出来杉は楽しそうに言うとのび太のパジャマの中に冷たい手を差し入れた。

「つめたっ…」
「のび太は温かいね」


うっわヤラシイ声
鼻先にある笑顔は余裕たっぷりだが、声と指先はヤル気満々だ。

「だから冷たいって」
「まぁまぁ」
「まぁまぁってなんだよ?」
「手が冷たいのは心が暖かい証拠って言うし」
「出来杉に関しては違うと思う」
「まぁまぁ」
「だからぁ…んっ」

今度は舌を絡めるキスをされる。はっと息を継ぐと、嬉しそうな目線で続きを求められた。
ちぇっしょうがないなぁ
ため息をついてのび太は目を閉じた。指先の冷たさも気にならなくなっていた。


終。
李様


†††††  作者様よりコメント  †††††
133331hitを踏みました記念に、本当にしょぼくって申し訳ないのですが捧げさせて頂きます。
高校生くらいの二人をイメージしては見たのですが、さっぱり伝わらず…。すみません…。
これからもサイト運営頑張ってください。応援しております。



133331キリ番踏み人、李さまからの頂きものです♥
ちょっぴりいたずらっこ(こんな可愛くはないか:笑)なカンジの出木杉くん、
ドラえもんの道具を自由に使えるなんて、なんて恐ろしくそして楽しい状況なんでしょう!
のび太くん、常にぴんちですね♥(#^3^#)
でも出木杉のかなり強引なラブアタックを許しているとは…もうラヴラヴじゃないですか〜♥
李さま、腐女子の皆様の心をかなり熱くする素敵なお話をありがとうございました!(#^v^#)



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