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簡単レシピ |
目蓋の向こうにちらちらと揺れる優しい光にうっすらと目を開けた。 オーガンジーの白いカーテン越しに柔らかな光が差し込んで、薄手の毛布も寝乱れたベッドをうっすらと明るく照らす。 そのまま視線だけを部屋の中に向ければ、白い壁に囲まれた部屋の中は立ち木の影と反射光が遊び、不思議な様子を見せて寝惚けた頭をなかなか現実に戻してくれない。 布団のぬくもりに再び微睡もうとすれば、隣から微かに聞こえる寝息に目が覚めた。 (珍しい…) パッチリと目を開けて、いつもならば自分よりもずっと早く起きる人物の寝顔をまじまじと覗き込んだ。 出木杉は男のくせに睫毛が長くて、綺麗な顔をしている。 無意識にその白い肌に触れそうになった手を慌てて引っ込める。 誰も見ていないというのに照れ隠しのように一瞬睫毛をくすぐってやろうかとも思ったけれど、やめた。 そんな事でもすれば寝起きの良い彼はすぐに起きてしまう。 珍しい事なのにもったいない。 このまま先に起きて色々済ませてやってみたらきっと驚くだろうな。 のび太は自分の思い付きに内心くふふと笑うと、出木杉を起こさないようにそっと毛布から抜け出す。 が、身を起こした所であらぬところから零れそうな感触があり、慌ててベッドに突っ伏した。 逆さになったせいで自分の足元にある犯人の顔を、恨みがまし気に肩越しに睨みつける。 まずはシャワーを浴びなければならない。 (面倒くさい…) 目は覚めているが身体はまだ完全に起きて無いせいで気力が一気に萎えた。 このまま待っていれば出木杉がきっとお風呂に連れて行ってくれる。 先程の思い付きはさっさと捨ててベッド下のクッションを手繰り寄せ俯せの胸の下に抱え込むと、 怠惰な休日を味わうべく、リモコンでベッドの向かいの壁にあるテレビを点ける。 一応配慮して音量を下げるボタンを押しっぱなしでいたのだが、音が出ていない。消音モードになっていた。 その途端、のび太の脳裏に昨夜の事が浮かび上がる。 部屋の照明も消して、もうすっかり寝るだけの寛いだ体勢でベッドから2人で映画を観ていた。 はっきり言ってつまらない映画だ。 深夜2時から始まる映画は大概B級だけれど、たまに面白いから見逃せない。 が、今日はハズしたらしい。 密かに欠伸を噛み殺す度に、「もう寝る?」と聞かれるのに「まだ観てる」とムキになって答える。 眠いのは嫌いだが、でも夜更かしして映画を観るというこのいかにも休日前という感じも好きだ。 クッション代わりの出木杉があったかいのが悪いのだ。 イマイチ分からない映画の内容がさっぱり分からなくなって来たのを見計らったように、のび太を前に抱えている出木杉の手がパジャマの上を滑って、胸の突起をさわりと刺激する。 「もう寝ようよ」 ジン…と走った感覚を隠して咎めるようにちらりと見上げれば、テレビの中の映画俳優よりもずっと男前が優しく見下ろしてくる。 寝ようよと言う割に眠そうでは無い。むしろその瞳には見慣れた光が浮かんでいた。 「まだ観てるんだって」 そう嘯いて顔をテレビに戻すが、意識は自分に欲情している男に向いている。 のび太の妙な意地っ張りを出木杉が喉の奥で笑ったのを背中を通して感じた。 正確に言うと、密かに了承したのび太の無言のリクエストを聡い恋人が理解したのだ。 のび太は上手く誘いに乗ったり、自分から誘ったりが素直に出来ない。 だが出木杉にとってそれは強烈に可愛い仕種で、思わずと笑った。 「そうなの…?」 耳元で囁きながら、布越しに散々いじっていたその長い指がするりとボタンとボタンの間に滑り込んだ。 2本の指でやんわりと挟まれて、根元から軽く引っ張り上げられる。 「…っ」 「見て、こんな可愛くなってる」 パジャマの上着の合わせ目をずらされ、指を差し込んでいたボタンとボタンの合間から乳首をわざと覗かせる。 弄ばれ続けていたせいでぷっくりと勃ち上がり、濃い桃色になってミルク色の肌を飾っていた。 見せつけるように、指先で軽いタッチで転がされたり、押し潰されたりする度に、喉が甘く鳴る。 「こっちも」 さらに下からのび太の両足を割るように両膝を立てられ、大きく開かされる。 それだけで、これから始まる快感を想像して奥が痺れた。 半ば勃ち上がっていたのび太の果実を出木杉の手が布越しにやんわりと揉みしだく。 毛布が掛けられていて直接は見えない。だが、ゆるく動く手の動きが毛布越しにも見える。 まるでいたずらをされているようだ。 相変わらずパジャマはそのままで、合間から覗かせた乳首を楽器を爪弾くように指先で弄ばれる。 耐えるように目を閉じて顎を仰け反らせたのび太の首筋を、出木杉の唇がしっとりときつく吸い上げた。 毛布の下のいたずらな手がとうとうズボンの中に侵食を始め、とろとろと蜜を零し濡れている熱い幹をいやらしい動きで握り込んだ。 「はっ…」 熱い吐息が零れ落ちる。 思わず身体を捩っても、強い腕に抱き込まれているせいで出木杉の腕の中から逃げる事は出来ない。 そのまま強く弱く、見えないものを確かめるように扱かれる。 思わずのび太が腰を浮かせた瞬間にずるりと下着ごとズボンをずらされた。 「あ…あつい…」 「熱いの?どこが?」 全身が熱い。 出木杉と触れているところも、触れられたところも、中も、どこもかしこも熱い。 だけど、そこが一番熱い。 耳を甘噛みされながら毛布を落とされる。 籠った熱が逃げて行き、少し肌寒い部屋の温度に晒され剥き出しの下肢に一瞬心地良さを感じたが、すぐにまた熱を帯びる。 ブラウン管の光に照らされて、大きく開かされた足の間にそそり立つのび太の欲望が浮かび上がった。 つい先程まで弄られていたそこがねっとりとした視線にさらに熱く脈打つ。 のび太が答えるまで何もしないつもりなのか、なかなか触ってくれない出木杉に焦れてぐずるように身をくねらせると出木杉の首筋に鼻を埋めた。 「ここ?」 言いながら、指一本をのび太の先端に当てて、玩具のレバーか何かを動かすように回される。 抗議するように、首筋に歯を立てる。途端、先程から腰の下に感じている出木杉の昂りがさらにググ…と成長した。 刺激するように尻を押し付けながら腰を揺らす。 「下のお口はおねだりが上手だね」 笑いながらそう言ってのび太の瑞々しい太腿の内側を撫ぜ下ろす。 人指し指と薬指でヒクリと蠢く蕾を晒すと、焦らす事無くいきなり中指を突き立てた。 「ひぁっ…!」 伸び上がって逃げようとしたが、膝下は空を掻くだけでそれは叶わない。 その間にも激しく突き入れ、内側を指の腹で抉りながらゆっくりと引き抜く動作を繰り返される。 指の根元が入口に引っ掛かる度にもっと奥まで入れようとするかのようにぐりぐりと動かされた。 たまらない。 あ…あ…と甘い吐息が浅く零れ落ちる。 そう、今日はこんな風に扱われるのが良い。 自分の口に出せない希望をかなりの確率で汲み取ってくれる出木杉には驚かされる。 触れあった所から心を読まれているのではないかと疑った事もしばしばだ。 指が3本に増やされた頃は、もう我慢出来ずに後ろ手に出木杉のズボンを無理矢理ずり下げて、現れた熱い剛直を尻の谷間で扱いた。 出木杉の獣じみた唸りが耳元で聞こえ、ずりゅ…と指を引き抜かる。 攫うように両膝の下に腕を通して持ち上げられ、熱い切っ先が熱く蕩けた蕾に宛てがわれたと思ったら、乱暴な仕種で一気に貫かれた。 「あ〜…ぁっ…っ」 頭のてっぺんまで貫かれたような錯覚を覚える。 悲鳴じみた嬌声が微かに上がったが、衝撃に耐えるように息を詰めたせいで喉の奥に消えた。 そのまま下からぬぷぬぷと突き上げ出し入れされる。 出木杉の膝に再び大きく開かされた両足の、膝から下がガクリガクリとその度に跳ね上がっては揺れる。 腕を上げて出木杉の首に両腕を絡め、上も下も分からないような不安定で凶暴な快楽を貪る。 いつのまにかボタンを外されてはだけられた上半身を、興奮した仕種で熱い手がゆっくりと這い回る。 「ほら…、…っのび太のお口ははしたないね…、聞こえる?」 荒い息と共に耳元にのび太を辱める言葉が吹き込まれる。 映画なんてとっくに観ていなかったが、言われて音だけ消されているのにやっと気付いた。 太くて長くて固い肉棒を銜え込んだのび太の秘処から溢れるじゅぶ、ぐぷ、という音が不規則な光が踊る静かな部屋の中に響き渡る。 「こんな恥ずかしいカッコして…こここんなにして…」 悪い子だね…と耳に舌を差し込まれながら腰をぐじゅりと回された瞬間、達していた。 とっさに手で抑えようとしたが指の間からビュルッビュルッと吹き上がる白い蜜が腹を汚した。 それをまた言葉で責められて、結局明け方まで激しく嬲られた。 |
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